「給与はどうなるの?」無断退職する前に知っておくべきこと

こんにちは!

 

無断で退職すると、まだ受け取っていない給与がある場合、その給与を退職後に会社がちゃんと支払ってくれるのかどうかが不安になります。

 

そこで、今回は、無断で退職した場合の、既往の労働分の給与について書いていきます。

 

 無断退職と未払い給与

 

無断で退職した場合であっても、直前の賃金締切日から最後に出社した日までの労務の提供に対する賃金を受け取る権利はなくなりません。

 

給料が後払いの場合、前々回の賃金締め切り日から直前の賃金締め切り日までの間の給料の支払い日が、退職後に来ることになりますが、この分の賃金を受け取る権利も、無断退職でなくなることはありません。

 

後払いで支給されるこれらの給料を受け取る権利は、無断退職によって決して消滅することはありません。

 

無断退職を理由に、会社が既往の労働分の給料を支払わない場合、これは明白な労働基準法違反ですから、労働基準監督署に相談します。

 

労働基準監督署が、会社の違法行為を確認できた場合には、監督署が会社に対して、退職者に未払い分の給料を支払いなさいという命令を出してくれます。

 

無断退職で給与の一部が減額されることも

 

会社によっては、就業規則で、無断退職(無断欠勤)に対して減給のペナルティを設けています。

 

そういった会社を無断で退職した場合、賃金の一部を減額して退職後に支給する場合があります。

 

ただし、この場合でも、懲戒によって減給できる金額は、労働基準法で、一賃金支払い期における賃金総額の10分の1までと決まっていますので、無断退職で、既往の労働に対する賃金の全額が支払われないということはありません。

 

無断退職とは、無断欠勤を2週間続けて懲戒解雇になることを指しますが、欠勤開始から退職日までの労務を提供しなかった2週間分の給与が出ることはありません。

 

しかし、無断欠勤を始める前に出勤した日があり、その分の給料を受け取っていなければ、仮に一部減額になるケースがあるにせよ、退職後にそれを受け取ることができます。