パートさん向け!辞めさせてくれない職場で退職届はどうすれば良い?

こんにちは!

 

人手不足の会社では、猫の手も借りたいほど忙しいので、パートさんが辞めたいといった場合に、会社が辞めさせてくれないケースが少なくありません。

 

そこで、今回は、会社を辞めたいと申し出たパートさんに対して、会社が様々な手を使って辞めさせてくれない場合に、退職届を使って辞める方法について書いていきます。

 

パートさんは退職届を使わないで辞める

 

パートさんは、6カ月とか1年間という有期労働契約で働くことがほとんどですが、有期労働契約で働く場合、病気や怪我で働けないなどの「やむを得ない事由」がある場合を除き、契約期間の途中で辞められないのが原則です。

 

「やむを得ない事由」がないにもかかわらず、契約期間の途中で退職を申し出て、会社が辞めさせてくれない場合には、労働者側に、契約の満期までは働く義務がありますから、原則として、それまではまで勤めなくてはなりません。

 

契約期間の満期まで勤めれば、更新契約書に絶対にサインしないという方法で、辞めることができます。

 

会社でひどいパワハラを受けていたり、会社ぐるみで法令違反をやっている、転居により通勤が著しく困難になったなどということがあれば、それらは「やむを得ない事由」に該当します。この場合は、会社の留意を無視して辞めることができます。

 

「やむを得ない事由」がなく、契約期間の満期に辞める場合には、更新契約書にサインしない方法で辞めるので、「退職届」は使いません。

 

一方で、やむを得ない事由があり、契約期間の途中で辞める場合には、「退職届」を使って辞めます。

 

やむを得ない事由+退職届の提出で辞める

 

会社が退職を辞めさせてくれない場合で、パートさんが退職届を使って辞めるのは、「やむを得ない事由」があり、契約期間の途中で辞めるという場合です。

 

この場合でも、現在の日本の慣行では、会社との退職交渉がまとまり、退職合意が成立した段階で「退職届」を会社に提出するというのが基本です。

 

契約期間の途中で辞める「やむを得ない事由」がはっきりしている場合は別ですが、それがはっきりしていない時は、会社がしつこく退職を留意してくることがあります。

 

そういうケースでは、会社と交渉して退職合意に持っていくのは容易ではありません。

 

期間の定めのない契約で働く正社員の場合は、退職届の提出から2週間後に退職が成立しますが、有期契約で働くパートさんの場合、合意が成立しないうち、退職届を提出しても、何の効果も発生しません。

 

その意味では、会社が辞めさせてくれない時に、パートさんが会社を押し切って辞める場合に、「退職届」の利用価値は低いと言えます。

 

なお、はっきりした「やむを得ない事由」があるケースで、会社がしつこく退職を留意してくる場合、会社との退職交渉がまとまらない段階で一方的に「退職届」を提出して会社を辞めても、退職者に法律上の責任は発生しません。