鬱になる前に!妊娠(マタハラ)で仕事を辞めたい方向けの対処方法

2020年4月15日

 

今回は、妊娠したことによって、

職場でマタニティハラスメント(マタハラ)などを受けてうつ状態となり、

会社を辞めたいとお考えの方に向けて、その場合の対処方法などについて書いていきます。

 

妊娠については、本来であれば祝福されるべきものです。

しかし労働の現場においては、妊娠中で仕事の能率が落ちた労働者の方に対して、

その同僚や上司が嫌がらせ(ハラスメント)を行うという奇妙な習慣が行われることがあります。

 

妊娠中は、ただでさえ精神的に不安定になり易いとされていますが、

それに加えて職場でのハラスメントがあると、うつ病などの精神疾患を発症しやすくなります。

 

対処方法を先に書いておくと弁護士などに相談するのも一つですし、

会社にコンプライアンス室があるのであれば相談するのも一つです。

ただし社内のコンプライアンス室は相談内容が伝わってしまう事もあるので、

必ずしもお勧めできるものではないです。

 

 

正社員の場合

 

正社員の場合、産休制度などが充実していると思いますので、

妊娠で会社を辞めることはあまり良い選択とは言えません。

 

会社でマタハラなどを受けていてうち状態であったとしても、

産休が取れるときまで我慢すれば後は産休となります。

産後に職場復帰をした際に遅れを取り戻すべくお仕事を頑張れば、大きな問題はないでしょう。

 

正社員は様々な面で優遇されているので、妊娠以外の別の原因がある場合は別として、

妊娠を理由に会社を辞めてしまうのは勿体ないです。

 

マタハラがひどい場合には、会社の上司や会社が第三者による相談窓口を設けていれば

その窓口に相談すればハラスメントが治まることがあります。

 

マタハラでうつ状態になった場合には、心療内科などで薬を処方してもらえば治るケースもあります。

軽微なうつ状態であれば、少し休暇を長くとったり友人とおしゃべりをするだけで治ることもあります。

 

いずれにしても、正社員の場合は、

妊娠によるマタハラを受けているというだけで軽率に会社を辞めてしまうのは避けたいものです。

 

パートさんの場合

 

パートさんの場合は、妊娠を理由に退職される方も多くいらっしゃいますので、

妊娠を理由にマタハラを受けてうつ状態になっているようであれば、

会社を辞めてしまってもよいかもしれません。

円満に退職ができれば、産後にパートさんとして再就職することもそれほど難しくありません。

 

マタハラでうつ状態になっているのを我慢して、

無理して勤務を続ける必要性はそれほど高くないと思われます。

 

会社で健康保険に加入していれば、健康保険から出産手当金が出ますから、

出産期間はその手当金で生計を立て、出産後に新しい会社に再就職するという方法もあります。

退職前に加入されている社会保険の協会に電話して、メリット・デメリットを聞いてみましょう。

 

 

現在の会社のお仕事に愛着があり、どうしても残りたいという場合には、

マタハラやうつ状態を我慢して勤務を続け、

産休が利用できる時が来たら会社の産休制度を申し込んで産休に入ります。

そして、出産後に職場復帰するのがいいでしょう。

 

パートさんでも産休制度が利用できる

 

パートさんだからと言って、産休制度が利用できないということはありません。

 

産休・育休制度を実施している企業に勤務しているパートさんは全体の4割程度ですが、

労働基準法では、正社員、契約社員、パート社員の区別に関わらず、

すべての労働者の方に、産前6週間(請求があった場合に限る)、

産後8週間の産前産後休暇を取得する権利を認めています。

 

会社にパートさんが利用できる産休・育休制度がない場合でも、

この権利に基づいて会社に直接産休を申し込めば会社は拒否することはできません。

 

産前産後休暇取得中、有給休暇を利用する場合は別として、会社からは給料が出ません。

しかし会社で社会保険に加入していれば、

産前・産後休暇中は給料の2/3程度の出産手当金を受けることができます。

(具体的な金額は加入の保険組合・協会へご連絡ください)

 

パートさんがこの制度を利用しようとすると、会社の上司や同僚が嫌がらせをする場合がありますが、

そういう嫌がらせをする方が悪いので、無視して構いません。

 

あまりひどい場合には、外部の相談窓口に相談してみましょう。